「欲」は大切なもの
人間は欲の多き生き物です。
しかし、それは決して悪いことではありません。
欲があるからこそ人は生きていける。
欲は生命を支える大事な心の働きでもあります。
私たちは、食欲があり、食べなければ死んでしまいます。
食物を買ったり、生活するにはお金が必要ですから、財欲があります。
寝なければ身体を壊してしまいます。これが睡眠欲。
つまり、「欲」を善用すれば、自他を生かして向上させる大切なものであるといえるのです。
ですが、この欲の上に「貪」(貪り・飽きることなく欲しがること)がついてしまい「貪欲」になってしまうといけないのです。
諸々の苦しみの原因は貪欲こそが本となっているのです。
私たちは「あーしたい、こうしたい、あーなりたい、こうなってほしい」等の色々なお願い事、欲が次から次へと湧いてくるものでございます。
叶えてもらいたい貪りの欲を出せばきりがありません。
「小欲知足」(しょうよくちそく)
お経(経典)に説かれる教えです。
「欲少のうして足ることを知れ」と読み下します。
欲を抑え、本当に必要な程度で満足することが、自他の幸福の根本であるということです。
難しいかもしれませんが、貪りの心に負けないようにしたいですね!